ベジタリアンの健康への影響をまとめてみました。
目次
ベジタリアンを実践している人は多い?
ベジタリアンとは、漢字で書くと菜食主義者、つまり野菜を中心に食べることを言います。しかし、ベジタはラテン語で健康で活力のある人という意味なので、体に悪いとされる肉や魚を排除した食生活をしている人をベジタリアンと呼ぶのが本来の由来です。
ベジタリアンな食生活を始めるきっかけは人それぞれですが、主には宗教上の理由と健康のための二つが多いです。周りにベジタリアンはいないから少ないのでは?と、思われがちですが、専門誌が発行されていたり、日本ベジタリアン協会という大きな組織があるほどメジャーです。
もともと日本人は、農耕民族なので野菜を育て食べてきた歴史があります。そこに、近年外国の文化が入ってきて、肉や魚が主役にとって代わり、野菜はおまけのような存在になっています。しかし、2003年の知らべでは、人口の約10パーセントの人がベジタリアンであるとされています。10人に1人はベジタリアンになっているのです。
ベジタリアン生活のメリット
ベジタリアン生活は何がいいかというと、肉食の生活をしていて生じるデメリットがなくなることです。肉や魚を食べ続けるとコレステロール値は上昇して、血液はドロドロになります。それは高血圧や動脈硬化、心筋梗塞の原因になり。しまいにはがんの発症率も上昇させてしまいます。そうならないために、食生活から肉を排除したのがベジタリアンです。
他にも、汗のにおいがくさくなくなり、疲労回復効果があるので体がすっきりします。体重も落ちますし、ビタミンを多くとるので、美肌効果や免疫向上効果が期待できます。食物繊維も豊富なので、便秘知らずにもなれます。
健康への良い影響
健康への影響は、良いものが多いです。野菜をたくさん食べると健康になるというイメージが強いと思います。それは野菜には食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富だからです。また、子供は野菜が嫌いという子も多いので、その解決のために大人がそう教えると言う風習もあります。しかし、野菜しか食べない生活というのは、栄養に偏りが生じます。肉や魚、卵や乳製品にもそれにしかない栄養素もあるので貧血や脳機能の低下が起きやすいと研究されています。ベジタリアンの親から生まれた子供は、IQが低くなったり、先天性の脳障害を持って生まれる可能性が高まるとも言われています。
ですので、ただ野菜を食べるだけではなく大豆製品からタンパク質をとったり、ナッツ類から油分をとったりと注意するべき点があるので気を付けましょう。
ライフスタイルへの良い影響
ベジタリアンになることによって起こるライフスタイルへの変化は、ほとんどの人が共通して外食をしなくなります。ベジタリアン専門のレストランじゃない限り、外食で厳格なベジタリアンを維持するのは難しいです。サラダにもベーコンが入っていたり、ハムが入っていたりします。なので、まず三食自炊になるので、食費が節約でき、外食に使っていた時間が自由時間になるので心にも余裕ができます。野菜中心の食生活にすることによって、気持ちに落ち着きが出て、肉食民族のような闘争本能が薄れると言われているので、よけい心穏やかに過ごすことができるようになるのかもしれません。
経験者によると、ベジタリアンになった後の方が、以前よりストレスが少なくなり、イライラしないで生活できるようです。こういった面でもライフスタイルに良い影響をあたえます。
ベジタリアン生活を始めた理由
ベジタリアン生活を始めたきっかけは人それぞれだと思います。日本のような宗教観念の薄い国では、健康上の理由が多いです。生理痛がひどい、などの症状を改善するために始めたり、ダイエットのためにはじめたりといった理由が主なものだと思います。なかには、憧れている人がベジタリアンなので真似をして…という人もいます。
ベジタリアンには種類があり、肉・魚・卵。乳製品を食べずに、動物の皮の装飾品を持たないベジタリアンをビーガンと言います。これが一番厳格なベジタリアンで、少しづつ決まりを緩くしていることで分類されます。中には、週末だけベジタリアン!なんて言う人もいます。
おそらく始めることになったきっかけによってベジタリアンの種類も変わってくると思いますが、症状の改善のためにはすべての動物性食物を排除する、という人もいれば、なんとなくベジタリアンが体によさそうと始める人は卵・乳製品までは食べるかもしれません。
気をつけた方がいいこと
ベジタリアンになるにあたって、気を付けるべきことは食事の栄養のバランスを考えることです。これまでは肉も魚も卵も野菜も何でも食べていたから栄養のバランスも考えずに生活できたのに、野菜しか食べない中では何も考えずに食事をすると栄養失調になります。
また、ベジタリアンになると、今までご褒美として食べていたスイーツも食べられなくなります。最初は我慢できるかも知れませんが、だんだんと食を楽しむという感覚が薄れて肉や中製品を食べたくなってくると思います。そのような時には、無理せず、職を楽しむ、人生を楽しむという意味で一時的にベジタリアンをやめてもいいです。ベジタリアンを続けることで余計なストレスがあるのは、続けていくうえで良くないです
栄養
ベジタリアンが特に不足に気をつけたい栄養素は、鉄分・オメガ3脂肪酸・カルシウム・タンパク質です。これらは野菜から取ることも出来ますが、少量しか含まれなかったり吸収率が悪かったりします。なんで、ベジタリアンはしっかりと計画を立てて健康を考えながら実施しなければなりません。
また、これは普通の人の場合ですが、妊婦はより気を付けなければなりません。もしも貧血になったなら、胎児へ十分な酸素と栄養が送られず、未熟児で生まれることもあります。あまりにも症状が進むと奇形児が生まれる可能性もあると言われています。ですので、妊娠中のベジタリアンは医師と相談した方が良いです、もしも血液検査で貧血が出たら、胎児のために肉を食べてくださいとすすめられるかもしれません。
始め方
ベジタリアンの始め方は、何よりも計画的に実行することです。生まれつきベジタリアンという人は少ないと思うので、肉も食べていたけれど何らかの理由でベジタリアンになるという人がほとんどです。そのような人のタンパク源は肉です、その肉を食べないということは他の食物からたんぱく質を摂取しなければならないということです。
ベジタリアンがたんぱく質を摂取するのに食べるのは、大豆です。大豆から作られた豆腐も含まれます。大豆は畑のお肉と称されますが、まさにその通りで、肉の代わりになります。ですが、いきなり100%大豆に変えてしまっては、体が受け付けない可能性もありますので、徐々に体調を見ながらベジタリアンになって行くことをすすめます。
スムージー
野菜は肉や魚に比べて同僚に含まれている栄養素が少ないことが多いです。ですので、ベジタリアンは予想以上の量の野菜を食べなければなりません。ですので、野菜でスムージーを作り食べるより簡単に摂取できるようにします。野菜の組み合わせを変えると、さまざまな味を楽しめて、飽きが来ないです。
スムージーには牛乳やヨーグルトを一緒に入れていたという人は豆乳に置き換えると良いです。大豆製品なのでたんぱく質も摂れて一石二鳥です。
スムージーはスーパーのジュース売り場やデパートのジューススタンドで気軽に購入できるので、喉が渇いたときに飲むと不足しがちな栄養も水分補給のついでに摂れます。
オーガニックフードやスーパーフードを取り入れてみる
ベジタリアンになって野菜だけを食べるのなら、農薬などを使っていないオーガニック食材がいいと思う人もいます。確かに、スーパーなどで手軽に手に入る食品には添加物が入っているのがほとんどです。自炊がメインだとは思いますが、そのために調達する食材をオーガニックにすることでより健康になれます。
近年道の駅ブームと言われていますが、ここで売られている野菜のほとんどが作った農家が自ら運んでくるオーガニック食材です。仲介の業者が入らないので安心安全新鮮なまま手に入れることができます。
また、不足しがちなオメガ3脂肪酸はスーパーフードで補うのが良いです。最近よく耳にするチアシードはオメガ3脂肪酸が豊富ですが、チアという植物の種子なので、ベジタリアンでも食べられます。このように、摂取の難しい栄養素はスーパーフードをお使うのも手です。
まとめ
ベジタリアンになりたいと思っている人は、まずはベジタリアンにんったつもりで野菜中心の生活を始めましょう。今まで食べていた肉、魚、卵、乳製品などをいきなり絶ってしまうと栄養に偏りが出て、健康のために始めたはずなのに、逆に不健康になってしまうこともあります。
ですので、しっかりと栄養バランスが整うように計画を立ててから始めましょう。時には食べることを楽しむためにベジタリアンを休む日もあってもいいです。現代の日本では難しい取り組みであると思いますので、無理せずストレスをためないようにベジタリアンになれるようにしましょう。